「介護」を
変えてみせる
20代の頃、窮屈さを感じながら介護業界で働いていました。「ご利用者様のためにもっとできることがある」と上司に提案しても「介護はそこまでしなくていい」と止められるんです。だったら自分のチカラでやってやろうと思い、同僚と3人で創業しました。そのうちの1人が社長の松下です。少なくない借金をして、奥さんに連帯保証人になってもらうところからのスタートでした。苦しい時期を乗り越えられたのは「もっとできることがある」という思いを行動に移したこと。そして新たに芽生えた「業界のイメージを変えたい」という思いです。虐待、低賃金、長時間労働。ネガティブな話題ばかりの介護業界を変えるにはどうすればいいか考えた結果、関わるすべての人を「ええ顔」にするという考えにたどりつきました。その考えを行動に移し続けたからこそ、今のニュービレッジがあるのです。
ローンを払い終わるまで…
スタッフに言われてうれしかった言葉が2つあります。1つ目は「会長、一生の付き合いをしましょうね!」2つ目は「ローンが払い終わるまで働かせてくださいね!」そのときのスタッフは最高に『ええ顔』でした。古臭いというか、時代錯誤と言われるかもしれません。でも、私はこれまでスタッフが『ええ顔』で働ける会社をつくるために、自分の考えを突き通すのではなく、スタッフの思いを尊重した経営を心がけてきました。だから、その言葉を聞いたときにやってきたことは間違ってなかったんだと実感できたんです。会長という立場上、まずはスタッフを『ええ顔』にする。そしてスタッフがご利用者様を『ええ顔』にする。この流れをこれからも加速させていきます。
「介護」と
その先へ
創業から積み重ねてきたものを継続させると同時に、業界一「ええ顔」を生み出す会社をつくるための挑戦を続けていきます。2020年12月に訪問看護事業を立ち上げました。これでニュービレッジには、訪問介護、デイサービス、福祉用具対応、居宅介護と合わせて、介護事業者が提供できる全てのサービスが出そろったことになります。1つの会社がすべて担うことで、スムーズな連携が実現し、サービスの質は向上します。そしてこれからは、介護事業の拡大に加えて、ビレッジラボや雑貨店のような独自のサービスをさらに展開する予定です。そうすることによって、より多くのひとの「ええ顔」を生み出していきます。
あなたたちのために…
ケアマネージャーとして担当していた男性のご利用者様が、天国に旅立たれました。スタッフと共にお通夜に足を運び、ご家族にあいさつをしたとき。こんなことを言ってくださいました。「このお通夜、あなたたちのために開いたようなもんやねん。最後に会って欲しくて。ほんまにありがとう」。私たちは長い人生の一部にしか関わっていません。それでもそんな言葉をかけてくれるなんて…。うれしかったし、この仕事をやってきてよかったと心から思いました。そしてなにより、ご利用者様、ご家族、スタッフまで関わるすべての人の「ええ顔」をつくることができた体験でした。ちなみにいまは、その方の奥様を担当させていただいています。